彫刻の森美術館(所在地:神奈川県箱根町/公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団)は、新収蔵作品として、草間彌生《われは南瓜》(2013年)を屋外展示場の一角に修景を含めて展示する。草間作品の中でも数少ない石彫による貴重な一点だ。本作品は、「丸の内ストリートギャラリー」で 2025年まで展示されていたが、草間の石彫作品を国内で鑑賞できるのは彫刻の森美術館のみとなる。

収蔵にあたり、カフェに隣接する展示エリアに鮮やかなモザイクタイルを敷設し、作品を活かした空間としてリニューアルする。また、関連イベントとして、〈丸太広場 キトキ〉では草間作品のインスタレーションの展示や、草間のインタビュー動画の公開、ショップコーナーではグッズの販売も予定している。
昨年の「森の足湯」に続く屋外エリアの刷新となり、彫刻の森美術館に新たな風景が加わることになる。東京・丸の内の都市空間から、四季折々の自然に包まれた環境へと展示の場を移すことで、作品は新たな表情をまとい、鑑賞体験にも豊かな広がりが生まれることだろう。
草間は、1962年に布等で制作した「ソフト・スカルプチャー(柔らかい彫刻)」をニューヨークで発表して以来、多様な素材による表現を続けてきたが、本作は初めて石で作られた作品。草間の分身ともいえるこの石の南瓜は、未来永劫に「愛はとこしえ(永遠)」のメッセージを伝え続けている。作品について、
「愛は永遠であるということを私たちは叫んで、そして貧しいことそれから辛いこと、それからまた、闘いのものすごさ、そういったものを皆、自分たちは、精神的淘汰して、そしていつかは天国へ登っていく階段を登って、その上でもって私たちは永久に変わることのない、嫋やかな(たおやかな)静かな世界で、ゆっくりと眠って、人生を振り返りたい。それが私の皆さんに対するメッセージ」(2013年丸の内にて)と語っている。

【草間彌生 プロフィール】
前衛芸術家、小説家、詩人。1929年、長野県松本市生まれ。幼少期より水玉や網目をモチーフとした作品を制作する。1957年に渡米し、ニューヨークを拠点に活動。ネット・ペインティング、ソフト・スカルプチャー、鏡や電飾を用いた革新的なインスタレーションを発表し、国際的な評価を確立する。さらにボディ・ペインティングやハプニング、ファッション・ショー、映画制作など、多岐にわたる表現活動を欧米で展開した。1973年に帰国後は東京を拠点とし、美術制作に加え詩や小説執筆など文筆活動にも取り組む。野外彫刻や企業とのコラボレーション、ドキュメンタリー映像の制作などを通じ、自身の芸術理念を幅広く発信。現在も精力的に創作を続けている。これまでニューヨーク近代美術館やテート・モダンをはじめ、国内外の主要美術館において回顧展を開催。2026年現在も大規模個展「Yayoi Kusama」がヨーロッパ3カ国を巡回中。2017年、東京・新宿区に草間彌生美術館開館。一貫して「自然」「愛」「生と死」、そして無限を主題に、圧倒的な創作活動を続けている。
【関連イベント】
・インスタレーション展示 会期:4月19日(日)〜11月1日(日)
会場:丸太広場 キトキ、The Hakone-Open Museum Air Café
・2013年作品完成時の本人インタビュー動画
・グッズの販売
【彫刻の森美術館】
[住]神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平 1121
[問]0460-82-1161













